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オチがないかもしれない(汗)あまりに普通すぎでつまらない!?
※稚拙な表現・時代錯誤な表現等ありましたらごめんなさい。生温く見守ってやって下さい(汗)
「・・・一くん、僕は相手がどんな状態であろうと・・・手加減て一切しないからね?」
「・・・っ」
ダンッ! と総司が踏み込んでくる。竹刀を払われ後方に飛ばされた。
「・・・ふ~ん、流石だね。そんな状態でも僕からの衝撃を減らしたんだ。」
咄嗟に身を引いて後方へ下がったが、それでも板へ打ち付けられた。
起き上がろうとしたが身体が重く、自由に動かない。
「・・・具合が悪いなら、稽古の約束破っちゃってよかったのに・・・
ま、律儀なのは一君らしいけどね、そのままぶっ倒れたら余計に迷惑かかっちゃうよ?」
仰向けに倒れたまま、上から覗き込んでくる総司に視線だけ向けると、"やれやれ"とでも言いたそうな顔。
「まぁ、こんな時間だし。しばらくそのまま休んでるといいよ。」
片手をひらひらさせ、総司は道場を出て行く。
残された俺は・・・何故この身体が重いのか理由を考えていた。
思い当たる節は色々とあるが、差し当たり"寝不足"か。
今も意識が暗闇に落ちる感覚。
まだ朝餉の時刻まで十分に余裕があると考え、そのまま身を任せた。
"人の・・・気配?"
夜明け独特の冷えた空気が好きで、毎朝の散策を日課としてる山南が
ふと道場の前を通りかかり気づいた。
戸口を開けると、床の上に横たわっている人影。
そっと近づくと・・・
「斉藤・・君?」
「あれ~? 山南さん?どうしたんですか?」
声の方向に振り返れば、戸口に沖田が立っていた…なにやら掛け布団を抱えて。
「・・何を、するんですか?」
「そこの真面目な一君の律儀な性格が裏目に出て、そんな状態になったので。
とりあえず"寝てれば?"って言ったんです。」
「 ・ ・ ・ 」
横たわる斉藤の額に手を当てると・・・
「沖田君、確かに寝かせて置くのも重要ですが、どうやらこのままだと更に悪化するようです。」
これをもってついてきてもらえますか? と、竹刀を沖田に渡して斉藤を抱き上げる。
"身体が重い・・ゆらゆらする・・・でも不快では、ない・・・"
何故か重い瞼を上げて、うっすらと広げた視界に映ったのは・・・長い黒髪。
それは手の上を掠めては流れる。
無意識にそれに手を伸ばし・・・
「沖田君、申し訳ありませんが布団を敷いて頂けますか?」
山南は誰に対しても敬語を崩さない。それは年の離れた沖田に対しても同じだった。
斉藤を横たわらせ、布団をかけようと離れかけたその時。
「・・・っ・・・?」
髪が一房引っ張られた。何かに絡んでしまったのだろうかと目を向けると、
斉藤の手にしっかりと山南の髪が握られていた。
「・・・おや。」
軽く髪を自分側へ引っ張ってみるが、握った手が開く気配も緩む気配もない。
仕方ありませんね。 と自らの膝へ斉藤の頭部を乗せる。
「あ~、一君ずるいんだ。僕も山南さんに甘やかして欲しい。」
沖田は自分の希望を素直に口にする。そんな沖田は山南にとって好ましい。
「沖田君がこのような状態になってしまったら、してあげますよ。」
笑顔の山南からの返事を聞いた沖田は約束ですよ~と笑い、朝餉の支度がされている広間へ向かった。
広間で食事をしていると土方が訝しげに沖田へ問いかけてきた。
「総司、斉藤は?」
すると土方の隣に座っていた近藤も口を開いた。
「そういえば、山南さんの姿も見えんなぁ・・どうしたんだ?」
「山南さんは、体調不良の一君の"母上"やってます。」
「っ! ッゲホ! ゴホッ!」
「・・・何想像してんですか、土方さん。きったないですよ。」
「うるせぇぞ総司!・・・様子見てくる。」
立ち上がり広間を出て行こうとする土方に向かって
「土方さん、抜け駆けしたら切りますよ~?」
「ガキがほざくな。」
斉藤の額に手を当てる。どうやら先刻よりも熱は引いたようだ。
呼吸も穏やかになっている・・・が、やはり髪を握り締めた手は開かない。
「・・・斉藤君は、普段から"甘える"なんてことは絶対にしないでしょうしね。」
沖田とは対照的な性格だが、斉藤の真面目すぎる性格は好きだ。
"甘え"など絶対に見せない、いや、今後も余程の事がない限りは見せることなどないであろう。
この状態で斉藤が目を覚ましたら、どんな反応を見せるだろうか?
真っ赤になるのか…固まってしまうのか…面白い。
ふと視線を感じ、視線を巡らせると見慣れた姿が柱に寄りかかりこちらを伺っていた。
「何か?」
「そうしてると、確かに"母上"な感じだな。」
「まさか膝枕でもして欲しいんですか?」
「・・・////」
気まずそうに横を向いた顔が微かに赤い…気がする。
「・・・何故そこで否定しないんですか・・・」
「土方さーん、近藤さんが呼んでますよ~」
向こうから聞こえる沖田の声。
「あ、あぁ。今行く。」
二人の近くまで来て斉藤の様子を伺いながら
「今日は一日横になってろと伝えてくれ。命令だ、とな。」
無言で頷くと土方は部屋を出て行った。
--数刻後--
「・・・ん・・」
「目が、覚めましたか?」
優しい声が聞こえる。額に当たる手が冷たくて気持ちが良い。
ふと目を開けば視界に飛び込んできたのは長い黒髪。
そして俺は手に何かを握り締めているようだ。
見るとしっかり握っている一房の髪。
それを手元から視線で辿っていく。辿り着いた先には-
「・・・っ!(ビクッ)」
"あ、固まりましたね。"
あくまで穏やかな優しい笑みを浮かべる山南。
斉藤は次の言動をどうしたものかと思考をフル回転させていた。
「今日は一日寝ていろ、と。副長命令ですよ。」
「申し訳・・ありません。」
「いいんですよ。斉藤君はもっと自分の身体を気遣うべきです。
最近寝不足だったのでしょう?体調管理も仕事の内です。」
「・・肝に、命じます。」
「では、これから持ってくる薬湯を素直に飲んで、また暫く寝ているといい。
それから・・・そろそろ、離して貰っても?」
「っ!!(////)」
"おや、今度は赤くなりましたか。"
「いいんですよ、これで落ち着いたのならば。」
微笑みながらそう言うと山南は部屋から静かに出て行った。
部屋に一人きりになった斉藤は不思議そうに掌を見つめる。
"何故、俺は・・・山南さんの髪を?
夢を・・見ていた気がする・・・優しい・・誰かの・・・
そう、随分と遠い昔の記憶のようにも思えるが・・・"
「・・・斉藤君にも、こんなことがありましたねぇ。」
縁側で、千鶴の淹れた茶と団子を数名で囲んでいた。
「じ、じゃあ!風邪の時ならば気を許してくれるでしょうか?」
「そうですねぇ・・あれ以来、斉藤君は寝込んだりしたことがないんですよ。」
がっくりと項垂れる千鶴の様子に、隣に居た沖田が笑う。
「あっはっは、千鶴ちゃんわかりやすいなぁ。」
千鶴の頭をポンポンと叩く沖田に千鶴がふと顔を上げる。
「そういえば、沖田さんは結局・・山南さんに"膝枕"してもらったんですか?」
「(ブハッ!) 千鶴っ!なんて質問しやがるっ」
「あ、千鶴ちゃん、土方さんはほっといていいから。」
「そういえば…そのような機会はありませんでしたねぇ。」
山南が涼しい顔で答える。
「じゃあ約束はまだ有効なんですね~?♪」
うれしそうに団子に手を伸ばす沖田。
「総司っ お前はもうガキって年齢じゃねぇだろうっ!」
「・・・あの時、羨ましそうに一君見てたくせに・・・」
「っ!(ゲホッ ゴホッ) 何だとっ!」
「雪村君だったら、喜んで膝を貸しますよ?」
「山南さんの膝枕…何だか安心できそうですよね!」
「…千鶴ちゃん、普通は逆じゃない?」
「私、山南さんに膝枕してもらってみたいかも・・・」
「・・・えぇ、どうぞ♪」
千鶴の袂を引っ張りコロンと転がすと頭を膝に乗せた。
「いかがですか?」
「あっ!? ・・・・え~と・・・何だか暖かくて安心します。」
「え~、いいなぁ千鶴ちゃん。俺も俺も。」
「総司っ!お前は遠慮しろっ!」
山南へ近づこうとしている沖田の着物を掴み止めていると斉藤が通りかかった。
「雪村・・・山南さんの膝枕は心地良いだろう?俺も昔世話になった。
・・・総司に土方さん・・・ やはり、山南さんの膝は大人気なのだな。」
何やら一人納得して通り過ぎる斉藤。
固まった3人と、斉藤を笑顔で見送る山南。
「また機会があったらしてあげますよ。」
"隊士として、いつでも散る覚悟があったとて…まだ貴方達は若い。
こんな穏やかな日々が続けばと、願わずにはいられない。"
空を見上げると、どこまでも日差しは柔らかく、皆の声が心地良く響いていた。
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【あとがき】
山南さんと斉藤&沖田の回想話にしようと思ったら、土方も出てきて最後には千鶴も…
なんだかごっちゃ!?そして普通!?オチってあったっけ!?(←おい)
でもでも…とりあえず書いたのでUP…期待外れてたらごめんなさい(><)
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11/23(祝) としまえん
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