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山南&永倉…一応は新八視点で;
…いや、何となく思いついちゃったんです(・・;)

※稚拙な表現・時代錯誤な表現等ありましたらごめんなさい。生温く見守ってやって下さい(汗)

a8c4a983.jpg
「・・・眠れねぇ・・・」

いつもならば酒を呑み、呑まなくても一日の疲れでグッスリ・・・
という体質の自分が今日に限って寝つきが悪い。

「・・・あ~っ!仕方ねぇ、面倒だが酒でも少し貰ってくるか。」

こんな夜中に面倒だか仕方がない。誰かに見つかっても面倒なのでそっと部屋を出る。
すると中庭に人の気配。こんな時間に誰だと角から様子を伺ったが・・・

満月の夜に、月明かりを浴びて中庭に佇む。
時折風が抜け、その人の髪を揺らし、何かを慈しむような優しげな表情が垣間見える。

”女!?”
目を擦りもう一度目を凝らすと・・・
”!! 山南さん!?”

中庭に佇んでいたのは新撰組総長・山南敬助。
面倒見が良く新撰組では慕われる存在ではあるが、
人前では絶対に外すことのない眼鏡が知的で怜悧な外見を際立たせる。
その山南が眼鏡を外し、足元を眺めながら微笑んでさえいる。
眼鏡を外した姿を見るのは、屯所で寝起きを共にしている幹部でも滅多に見ることはないだろう。
少なくとも俺は初めて見る姿だ。
そっと身を乗り出して、山南の足元を覗けば・・・それ自身が発光しているような"白い花"。

「・・・厠ですか?」

突然声を掛けられたことに驚きビクッと背筋を正してしまう。
慌てて山南の方へ廊下を歩き、言い訳がましく言葉を捜す。

「あ!い、いや・・・あの・・・寝付けなくて; ・・・酒を取りに・・・」

「永倉君ですか。本当に珍しいですね・・・貴方はこの時間いつも熟睡でしょう。」

白い花から視線を俺に移し、怪訝そうに見る。

「山南さんは・・・いつもこの時間起きてるのか?」

「いいえ、今晩は特別・・・」

「とはいえ、似たような時間まで文机に向かっては居ますが」
と付け足しながら先程の白い花へ視線を戻す。
風が流れると、ふわっと辺り一面に漂う豊かな香り。惹きつけられ、包まれるような・・・
ふと、白い花を愛でる山南の素の横顔を間近で目にする。

ドクン と、心臓が派手な音を立てる。
極上の女を前にした時と似ている。 何故だ?
思考がついていかないのに、身体は正直に・・・ふと手を伸ばしかけた時

「・・・豊かな香りがするでしょう。その白い花、月下美人という名なんです。」

「え・・・あ、あぁ。確かに凄ぇ香りだ・・・まるで・・極上の女の・・・」

「・・・確かに。中々表現が上手いですね。こんな香りの女性がいた居たならば、屯所の人間だけでなく、男なら直ぐに堕ちてしまうでしょうね。」

俺からの回答に満足したのか、クスクスと笑いながら視線を向ける。

・・・ヤバい。

「お、俺っ、そろそろ・・・」

悪戯を見つかった子供のように慌てて小声で告げてその場を後にすると、
「酒は程々に。」と背後から声がする。

土間で酒を一気に飲み干し部屋に戻ると布団へゴロリと大の字になった。
先程の香りが夜着に染み付いたのか、未だにふわりと香る。

「・・・月下、美人・・・」

呟き目を閉じると、そのまま眠りに誘われた。




**********

・・・あの花の、香りがする・・・

目の前の襖を開けると更に強く香る。

そこに座るのは”   ” ・・・鮮やかな紅の衣装を纏い、薄い唇に同じ色の紅。

目が逸らせない・・・絡め囚われる・・・

頬に手が触れる感触。その手を掴んで夢中で口付け、荒くなった吐息の中、名前を叫ぶ・・・

**********



「さん・・・っ!」 「何寝ぼけてやがるっ馬鹿野郎!」

ガスッ! (←拳が脳天直撃)

「~~っ!!」

重い瞼を痛みの力を借りてようやく開けると、物凄い不機嫌な土方の顔が近い。

「・・・っ!土方さん?」

「とりあえず新八・・・この手ぇ離しやがれ!」

ブンと腕を振り、俺の掌から腕が外れる。
掌を呆然と見つめる俺に向かって容赦ない一言。

「・・・誰と間違えたか知らんが、次寝ぼけたら永遠に目ぇ醒めないと思え。」

「・・・はい;」

”夢・・・誰かを抱き締めた気がする・・・あれは・・・”
頭をがしがしと掻きながら広間へ向うと入り口で声をかけられた

「永倉君、夕べあれほど酒は程々にと言ったでしょう・・・」

声の主を振り返ると・・・

「!!?っ」

「・・・どうしました?」

怪訝そうに見返す山南。・・・思い出すあの香り。

「!い、いや何でも;」

気まずい!非常に気まずいっ!
無意識に顔を真っ赤にして後ずさった。
すると広間からいつもの二人が顔を覗かせる。

「あ~新八っつぁん遅いぞ。もう朝メシそんなに残ってないぜ~?」

「新八・・・お前寝ぼけたんだって?しかも土方さん相手に(爆笑)」

「なっ!何でお前がそんなこと知ってるんだよ!」

「総司が言って回ってたぞ、お前が寝言ほざいて誰かと間違えて土方さん抱き締めたって。」

「!!」

「何だよ新八っつぁん、たまってんの?」

「!!っ 煩い!俺だって男だ、夢くらい見るぞ!」

「マジで!新八っつぁんに惚れた女が居るの!?」

「何だと新八!お前俺に内緒で何処の誰と・・・」

「あーっうるせえ!例え居ても誰が言うかっ!!」

捨て台詞を残して広間を後にした。

 


--中庭--

「・・・あれ?夕べは確か・・・」

確かここに山南が立っていた。その側に白い花があったはずだが・・・。

「どうしたのです?」

「っと! あ、山南さん。・・・あの、夕べ見た白い花は・・・」

「・・・あぁ・・・あの月下美人は、一晩しか咲かないのですよ。」

「一晩・・・だから・・山南さんは夕べ・・・」

「えぇ。 月下美人は一晩しか咲かない故の、あの香りなんです。」

「俺、運が良かったんだな。」

ぼそっと呟くと、「来年まだ運が良ければ見れますよ」と山南が告げて去っていった。

「・・・また、見れるといいな。」

 

それは、月下美人の花に似た・・・彼の人の横顔・・・



************************************************************************
【あとがき】
…ごめんなさい; 山南さんと新八を絡めようと思った結果が…
しかし寝言で思いっきり名前呼んでたら、きっと土方さんに絞められてたと思います…
(ウチの土方さんは山南さんお気に入りなんで←ゴメン!)
山南さんの眼鏡なし顔が如何に美人さんか、自分のSSで布教中w
 

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